工事担任者 取得の道しるべ
                                          
        
『 電気気通信技術の基礎 』


※非定期に加筆更新しています。 
     
     念のため,  再読み込みをしてみてください!
 問題1の(1)直流回路 

       の既出設問パターンの概要把握と攻略研究
初版 2017/01/02
改版 2017/02/12
 攻略方法その1: 既出問題の分析

 平成26年第1回 〜 H28年第2回までの6回の既出問題を整理してみました

     使える基本的な実力?
        その1  E = R ・ I   ・・・だけでなく電流の方向と電圧の向きの関係


        その2  直列抵抗の合成抵抗・・・・・ R=R1+R2・・・など

        その3  並列抵抗の合成抵抗 ・・・・  1/(1/R1+1/R2)など 
                   ・・・試験では暗算で計算できる数値が多用されてます                                                               
        その4  基本の基本を踏まえた上で,
                あえて逆算的な答えの導き方も,実力の内!
                使わないという選択肢はないですね ・・・・・2017/02/11

2020(R02)#2問題1(1)


2011(H23)#1


 

【正攻法による解き方】
   連立方程式を立て,式を解く
     上側のLOOPを時計回りに流れる電流をI
     下側のLOOPを時計回りに流れる電流をI
      と仮定

    40 = I×(1+1)+2×(I−I2) ・・・・式1
    40+2×(I−I2) = I×(3+1)  ・・・・式2
      
    この連立方程式が書ければ半分終わり。
      式1は
         40=2I+2I−2I
         40=4I−2I
          
4I1=40+2I
         2I=20+I ・・・・・式1’                
      式2は
          40+2I−2I=4I 
          40+2I−6I=0・・・・式2’
      式2’に式1’を代入
          40+20+I−6I=0          
          60−5I=0
              5I=60
               I=12
      式1’に  I=12を代入すると
          2I1=20  
          2I1=2012
             32
           I=16
      答えは,I−I=4(A)
 

   

2016(H28#1)






このような,数値違いの例も
2019(R01)#2   R4を流れる電流値を求める
H28#1 R4の電流?(A)  @〜D

【正攻法による解き方】
  合成抵抗(並列)の計算・・・できれば暗算レベル
  R12=1/(1/4+1/12)
     =1/(3/12+1/12)
     =1/(4/12)
     =12/44
     = 3  (Ω) 

  電池電圧が異なるので,
  ここは正攻法の連立方程式を解いて回答したい。
  具体的解き方は市販参考書参考願います。

【逆算的な解き方】 

  回答@〜Dの値を用い、
  抵抗R4の端子電圧をVR4を仮置きすると,IR3やIR12
  が算出できる。  

4Ωの抵抗
端子電圧
3Ωの抵抗
電圧,電流
4Ωと12Ωの合成抵抗 R12
R4 R4 VR3 R3 VR12 IR12 IR3+IR12
@ 4A 16V 25V 25/3A 31V 31/3A 36/3A
A 6A 24V 17V 17/3A 23V 23/3A 40/3A
B 8A 32V 9V 3A 15V 5A 8A
C10A 40V 1V 1/3A 7V 7/3A 8/3A
D12A 48V

2014(H26)#2




このような,数値違いの例も
2019(H31)#1


H26#2 電流I(A)は?

【正攻法による解き方を推奨】
   正攻法の連立方程式を解いて回答したい。
  具体的解き方は市販参考書参考願います。


【逆算的な解き方】
   これでも回答は可能
Ωの抵抗 2Ω+5Ω
の抵抗
4Ωと1Ω
の抵抗
R3 R3 VR25 R25 VR41 IR41 IR3
  IR25+IR41
@ 1A V 10V 10/7A 8V 8/5A
A 2A 6V 7V 1A 5V 1A 合致
B 3A 9V 4V 4/7A 2V
C 4A 12V 1V 1/7A
D 5A 15V
    @〜DからVR3を埋める
    VR25=12V-VR3+1V   ⇒IR25
    VR41=10V-VR3+1V   ⇒IR41


H27(2015)#1
H30(2018)#2
 
H27#1
     端子a−bの合成抵抗値が8Ωのとき,
      抵抗Rの値は?

  ※サービス問題です・・・・1分前後で解きたい。

  ※正攻法による筆算での合成抵抗算出力は必須ですが,
    その基礎力がある人は,
    消去法による時短回答が可能です。  

  ※端子a−b間の合成抵抗は
      抵抗Rより小さくなることに気付きます
        よって 合成抵抗=R である @8Ωは誤り
      次に,
      合成抵抗は1/2Rよりわずかに大きいことも推察
      できますね
        よって 合成抵抗=1/2R であるBは誤り
             合成抵抗<1/2R であるCとDも誤り
      残ったAが答え!
 
 
H27(2015)#2
H29(2017)#2





H29年第2回
 (H27年第2回と回路は全く同じで,
           電池電圧のみ違います。)
 
 抵抗の並列接続した際の合成抵抗の計算
 抵抗を直列接続したときの合成抵抗計算
 全合成抵抗の算出
 電池電流の算出
 12Ωの抵抗の端子電圧を求める力
 9Ωの抵抗の端子電圧を求める方法
 6Ωの    〃      求める方法

 といった基本的な知識を問う問題です。


 ※余談ですが
   少し前まで暗算でスイスイと解けたのですが,
   加齢により怪しくなってきて,
   前に作った解説(暗算で・・・)に頭ががついて
   いけない自分に気づき愕然。
   今後は,より丁寧な解説に心がけしたいと思い
   はじめ,暗算で算出・・・という解説修正しはじめ
   ました(2020/12/26)。

 ※問題用紙には,
   R14の位置に,12Ω
   R146の位置に18Ω
   3A
  などと,適当な位置に
  逐次,計算結果を明記していくことをお勧め
  します。


 
2013(H25)#2-1(1)




このような,数値違いの例も
2018(H30)#1

H25#2 電流 I は何アンペア? @〜D からの択一

【正攻法による解き方】

     電池電圧が等しいことから,このように回路を
     簡略化
      電池一個の先に,R1,R2の抵抗が並列に
      接続されている回路に置き換えて考える。

      R1,R2,R3の合成抵抗をR123とすると、
      R123 = 6+1/(1/2+1/4)
           =6+1/((2+1)/4)
           =6+4/3
          =(18+4)/3 
          =22/3     (Ω)  
      I = E/R123
       = 44×3/22
       = 6    (A)



【逆算的な解き方】
    E1=E2に気付き
    R1,R2,R3の電流の比率    
     IR1:IR2:IR3=2:1:3  との直観で
    答えを出してしまうことも可能だが,
    下の表で各値を埋めても答えが見つかる。

3 6Ω R1 2Ω R2 4Ω
R3 R3 VR1 R1 VR2 IR2 IR1+IR2
@ 3A 18V 26V 13A 26V 26/4A
A 4A 24V 20V 10A 20V 5A
B 5A 30V 14V 7A 14V 14/4A
C 6A 36V 8V 4A 8V 2A 6A 合致
D 7A 42V 2V 1A 2V
この場合は,正攻法の方が確実で早い回答ができるかも?



2013(H25)#1
2017(H29)#1
H25#1 端子a−bの電圧(V)を求める問題

【正攻法による解き方】
  ここは正攻法の連立方程式を解いて回答したい。
  具体的解き方は市販参考書参考願います。



【逆算的な解き方】
  答@〜Dを見渡したときに,
   いずれも,13Vの電池電圧よりも大きい。
     従って,2Ωの電流方向は,電池を充電する
     方向と判る。
      IR1=IR2+IR5 が成立する組み合わせを
     見つければよい。

Ωの抵抗 2Ωの抵抗 1Ωの抵抗
R5 R5 VR2 R2 VR1 IR1
@ 14V 14/5A 1V 1/2A 5V 5A
A 15V 3A 2V 1A 4V 4A IR1=IR2+IR5
B 16V 16/5A
C 17V 17/5A
D 18V 18/5A
   ↑5Ωの端子電圧@〜Dから2Ωおよび1Ωの電流
     を逆算し,題意に合致するAが答え。
H28#2-1(1)

 時短法解説

         
H28#2とH26#1で全く同じ問題が出ています。

 H28#2 中央の4Ωの抵抗に流れる電流?
 H26#1    同上
 

【正攻法による解き方】
   連立方程式を立て,式を解く
     上側のLOOPを時計回りに流れる電流をI
     下側のLOOPを時計回りに流れる電流をI
      と仮定

    60 = I×(2+2)+4×(I−I2) ・・・・式1
    60+4×(I−I2) = I×(6+2)  ・・・・式2
      
    この連立方程式が書ければ半分終わり。
      式1は
         60=4I+4I−4I
         60=8I−4I
         30=4I−2I 
         4I=30+2I ・・・・・式1’                
      式2は
          60+4I−4I=8I 
          60+4I−12I=0・・・・式2’
      式2’に式1’を代入
          60+302I−12I=0          
          90−10I=0
              10I=90
                I=9
      式1’に  I=9を代入すると
          4I=302I  
          4I=3018
             =48
            I=12
      答えは,I1−I2=3(A)
 
   
【時短法(逆算的な解き方)】
   ・ 4Ωの抵抗がないとき,
      2Ωと6Ωの接続点の電位が,電池同志の接続点より
     高いと気づくこと(必須ではないが)
   ・ 仮にIR22とIR62の電流を図示すること
   ・ 4Ωの電流値IR4は,二つの電池電流の相殺された
     差分(IR22-IR62)であること

     以上に気付けば ,@〜Dの答え順に,
     IR4=IR22-IR62 となるものを探せばよい。

4
4Ωの抵抗
R22
2Ω+2Ωの合成抵抗
R62
6Ω+2Ωの合成抵抗
差分
R4 R4 VR22 R22 VR62 IR62 IR22-IR62
@ 1A 4V 56V 14A 64V 8A 6A
A 2A 8V 52V 13A 68V 8.5A 4.5A
B 3A 12V 48V 12A 72V 9A 3A 合致
C 4A
D 5A
     従って,答えはB 
   


  


    
2012(H24)#2 R3の抵抗値を求める
H24#2

  電流の大きさと方向が明示されていることに着目
    ・Rの電流方向から,
       10Vの電池は充電方向であること
       50Vの電池電流の一部であること
       R1の電流は,差分の3Aと判る。

    ・Rの端子電圧VR1
         R=R=Rとした場合
        VR1=10+2×R
        VR1=3×R  
              ⇒ R=10 Ω ,VR1=30V
    ・Rの端子電圧VR3
        VR3=50−VR1=20V
        R =VR3/5
           =4 Ω
      
2012(H24)#1 5Ωの抵抗電流を求める問題



【正攻法による解き方】
  ここは正攻法の連立方程式を解いて回答したい。
  具体的解き方は市販参考書参考願います。

【逆算的な解き方】
  答@〜Dを見渡したときに,
  CDは,5Ωの端子電圧が電池電圧を超えるので×
  
Ωの抵抗 2Ωの抵抗 1Ωの抵抗
R5 R5 VR2 R2 VR1 IR1
@ 1A 5V 8V 4A 14V 14A
A 2A 10V 3V 3/2A 9V 9A
B 3A 15V 2V 1A充電 4V 4A 合致
C 4A 20V ×
D 5A 25V ×
    @〜Dの値から VR5を埋める
    


 



  


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著作権情報
初版     : 2016/12/29
最終更新日 : 2020/12/26
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